snow flake〜罪な恋に落ちて〜
Ⅲ―太陽―――――
腰の痛みに目を覚ました。
起きあがろうとするも力が入らない。
原因は一つしかなかった。
仕方なく目だけを動かして時計をみる。
(…4時か。あれ…??)
記憶の中の私は霰もない姿のはず。
なのにキレイにされて、ちゃっかりパジャマを着て、しかもボタンの一番上まで止められてた。
泣きたくなった。
いつもそうだ。
好きなようにされて、優しくなんてしてくれない。
なのに、
こうして、知らないトコで優しさを押し付ける。
彼がいないと何一つできない子供みたいで。
いっそ、私の事なんか放っておいてくれたら楽なのに。
樹は知っている。
私が、逃げられないことも。
こんな優しさに弱いこと
私が樹に溺れていることも。