snow flake〜罪な恋に落ちて〜
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絶対、同じ過ちを犯してはならないから。



あの日、

私は神に誓い、願った。


一生、この罪を背負って生きます。

だから“あの子”には幸せな来世を与えて下さい。




冷たい水で顔を洗う。


覚醒した意識と、重い体はどちらも私を創るのに、

まったく別々のような気がした。

起きるまでにまだ早い。

寝室に戻りベッドに入る。


さっきの出来事が嘘のように冷え切った室内。


ベッドに潜り込み、頭まで布団を被る。

気付いた樹が眠気半分で私を引き寄せるように腕を伸ばしてきた。



私は気づかない振りして目を伏せた。
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