snow flake〜罪な恋に落ちて〜


店内は黒と白を基調として、お洒落なバーを連想させるスタイリッシュな内装。

金をアクセントに取り入れているとこが、オーナーさんのセンスの良さを表してた。

広めなフロアには複数のテーブルが距離を取って配置されてる。
お客様同士のプライバシーとか、トラブルを防ぐ配慮だろう。



金曜とあってたくさんのお客様とそれをもてなすホストで賑わう。


フロアを抜けて、私達は奥まったトコにあるテーブルに通された。


(あ、VIP席だ…)


一目で分かる。

他のテーブルよりも一段高いところに、
上質なソファーとテーブル。

グラスもきっとBaccarat(バカラ)の物だろう。

ソファー脇にはカガミクリスタル製の花瓶に真っ赤な薔薇が生けられてた。



半ば見学に来たような…まさに『挙動不審』な私。

「今夜はお越し頂きありがとうございます。どうぞ、こちらへおかけ下さい」

言葉は丁寧だけど、笑いを抑えてるのが見て取れる。

私は示されたソファーに座りオーナーさんに声をかけた。
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