snow flake〜罪な恋に落ちて〜

「…ッ!!姫、かぁわいぃ〜。ヤバい、マヂ惚れそう」

精一杯笑いを隠そうと、顔を手を当てるも、
全然隠れてなんかなくて。

でも、笑われてもなんとも思わなかった。

むしろ、彼の笑顔に心臓が痛む。

心が締め付けられる、変な感覚はなぜ?。



周りを惹きつけて離さないような笑顔に自然に顔が緩んでしまう。


お日様みたいな笑顔は暗い店内を照らす“太陽”だと思った。



「…もぉーー!!みんな笑いすぎッ」

いちお、拗ねたフリをするけど、

心が落ち着いてくれなくて、隠すのでいっぱいだった。

ひとしきりみんな笑い、口々に『ごめん』と言う。

「ごめん、ごめん。許して?」

椿も顔の前で手を合わせる。
上目遣い付きで、だ。

…………〃〃〃〃。

(その顔は反則だよぉ〜)

別に好きとか恋愛感情とかあるわけじゃないのに。

体温が上昇する。

樹と出会ってから、他の男の人と話す事なんてなかったからかな。

免疫が落ちてる証拠だ。
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