snow flake〜罪な恋に落ちて〜



ニコリと笑顔を返す。
「仕方ないから許してあげる笑」

そう言って、右隣を椿にあけた。

椿も伊織に一言断りを入れ『ありがとうございます』と丁寧に言葉を添えて腰を下ろす。

さっきとはまったく違う。

ホストとしての椿は、一つ一つの動作が様になっていて仕事が出来る事は一目瞭然。

(ふぅーん…。ホストの顔も出来るんだ)


「さて、姫璃チャンの可愛いトコが見れたトコだし、乾杯といきますか?」

オーナーさんがフルートを掲げる。

突然、アップテンポの曲が大音量で流れる。

次に2人のホストが交互に行うマイクパフォーマンスが始まった。

店内に良く響く声で。
シャンパンコールだ。


「……今夜のシャンパンは我らがkNightのNo.1琥珀サンから美しい姫様2人、伊織様、姫璃様への贈り物です……」


(そうだったんだ…。でも、あれ?No.1て知らないのに…)


でも、疑問は直ぐに解けた。
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