snow flake〜罪な恋に落ちて〜

首がもげるかと思うほど頭を横に動かす。

そんな事ない。


だって…、
誰にも気付かれないようにしむけたのは私だし。

それは、自分を守る手段だったから、気付かれては意味が無くなってしまう。

最初に嘘をついたのは私で、こんな私を心配して気遣ってくれる彼女が謝る事なんて何一つなかった。



けれど、それを上手く言葉にする術がなくて、

結局は首を振って否定を示すしかない。



伊織が私の手を優しく握る。
温かい手。


(この感じ、前にもあったかも…)


「姫、これだけは覚えておいて。
私は姫達が選んだ事が正しいとは言えない。
でも、間違ってるとも思わない。
だって、それは姫の人生でしょ?

私は姫の選んだ道ならそれでいいと思う。
そんな選択をした姫を含めて、私はずっと親友でいたい…違うね、親友でいてくれるかな?」




―――涙が零れた。
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