snow flake〜罪な恋に落ちて〜
「分かった。椿クンに送ってもらうから私の事は気にしないで!また、月曜ね!…琥珀さん、伊織をお願いします」
伊織は今日一番の笑顔をくれた。
琥珀さんは苦笑する。
私はあえて、琥珀さんにも言葉を向けた。
だって、
それは、伊織を大事にしてほしいから。
ホストをしてる琥珀さんを好きな伊織に、少しでも幸せになってほしいから。
私みたいに、泣いてほしくない。
無言の圧力ってやつ。
しっかり伝わったみたいで、
『姫璃チャンには適わないな…了解!』
琥珀さんは約束してくれた。
2人は腕を組み、席を離れる。
入り口とは逆、スタッフルームに姿が消えていく。
去り際『姫、正直になりなよ?』と、よく分からない事を言われた。
この時から、伊織は気付いてのかな?
間違いなく、私が椿に惹かれてる事。
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