snow flake〜罪な恋に落ちて〜


「分かった。椿クンに送ってもらうから私の事は気にしないで!また、月曜ね!…琥珀さん、伊織をお願いします」

伊織は今日一番の笑顔をくれた。
琥珀さんは苦笑する。

私はあえて、琥珀さんにも言葉を向けた。
だって、
それは、伊織を大事にしてほしいから。


ホストをしてる琥珀さんを好きな伊織に、少しでも幸せになってほしいから。
私みたいに、泣いてほしくない。


無言の圧力ってやつ。


しっかり伝わったみたいで、

『姫璃チャンには適わないな…了解!』

琥珀さんは約束してくれた。


2人は腕を組み、席を離れる。

入り口とは逆、スタッフルームに姿が消えていく。


去り際『姫、正直になりなよ?』と、よく分からない事を言われた。



この時から、伊織は気付いてのかな?




間違いなく、私が椿に惹かれてる事。



.
< 76 / 152 >

この作品をシェア

pagetop