【短編】セブンスター
レミ
とあるキャバクラの更衣室。
『あ~頭痛が痛い…』
アタシは、近くの黒服に聞こえるよう、
大袈裟に頭を抱えて
しゃがみ込んだ。
「それって日本語おかしくないか?」
『え?どこが?』
「"頭痛"と"痛い"って、単語がかぶってない?」
『あ~ほんとだ!』
「だろ?」
『うん!頭いいねっ…って…あ…』
してやったり、とでも言いた気な表情で
ふふん、と鼻で笑われてしまったアタシは
もっと上手く仮病を演じる方法はないものか、家に帰ったら考えようと密かに思った。
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