強引彼氏

*きっかけ



あんな事があってから
2日が経った。
何度か学校で田原先輩
とすれ違い際に目があ
ったが、とくに進展は
なかった。

友達にも
『メアド聞きに行こう
よ~。どうせ気になっ
てるんでしょ~。』
何度も言われた。
正直あの日から少し気
にはなっていた。


「瑠香ちゃんっ!!」


声がして振り向いたら
優先輩が駆け寄ってき
た。


「なんすか。」

「冷た~。雪とどうだ
った?いい奴でしょ」

あんな人....

「嫌いですよ。あぁい
う人わ....」


優先輩は優しい。だか
ら気をつかってくれて
いるのも分かっていた。


「そっかぁ。もっと仲良
くなればきっと雪の事
も好きになるよ♪ほら」


優先輩から手渡された
のは乱雑に折り畳まれ
た手紙だった。


「なんですか?これ。」


にこっと笑って頭をく
しゃっとして行ってし
まった。

手紙をあけてみると、
《この前は悪ふざけが
過ぎた。良かったら電
話しろ。080########》

最後に 雪 と書いてあ
った。

汚い字。しかも「しろ」
ってなによ。でもわざ
わざ書いてくれたんだ
し...かけたほうがいい
よね。

命令されてるし....。


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