kiss
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自分で言うのもなんだけど、私は割りと冷めた性格だと思う。

なのに、柳くんと2人きりというこの状況に自分でも驚くくらいにドキドキしてる。


「っなに」


落ち着け、私。

相手は今日初めて会った後輩なんだから、こんなにドキドキする必要なんてない。


「先輩、彼氏、いますか?」


ドクンとした。

したのは心臓、というか頭?

冗談だと思ったけど柳くんの瞳は真剣で。

そんなことを言うのは失礼な気がした。


「柳、くん」


「俺、女の子に初めてドキドキしてる…」


……っ。

耳まで真っ赤な柳くんはやっぱり可愛くて。

でも少しだけかっこいいとも思ってしまった。


「先輩、いないですか?いるんですか?」


「いない、けど…」


「じゃあ、好きなやつは?」


ふるふると首を横に振ると、ほっと安心したように笑った。


「なら、梨麻先輩」


「なに?」


「俺を好きになってください」



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