天国に行っても[大幅変更中]
「奈留。朝食どうするの?」


お母さんが聞いてきた。


ご飯かぁ…。


「ん…いらない…」


「…食べないとダメよ?」


「朝ご飯だけ…」


「…分かったわ…」


食欲がわかない。

食べれない。



「…いい天気だな…」


翔がカーテンを開けてそうつぶやいた。


「…ほんとだ。まぶし…」


翔の言ったとおり、とてもいい天気だった。


私にはまぶしすぎるほど…





ガララ





「おはようございます。奈留ちゃん、調子はどう?」


先生が入ってきた。


「先生、おはようございます」


「おはようございます」

お母さんとお父さんがあいさつをする。


「奈留ちゃん、おはよう」

「おはようございます」


「…今日はね、病室移動の話をしにきたんだ」


「病室移動?」


「うん。今は奈留ちゃん個室だろ?でもこれからは4人部屋に移動してもらうって話」


4人部屋…。


「どんな人たちがいる部屋なんですか?」


「今ちょうどね、奈留ちゃんと同じ学年の子たちの部屋が開いてるんだ。みんないい子たちだよ」



…同じ学年…。

…それならいいかも。

気が紛れそう。

「分かりました」


私がそう返事すると先生は、よかったと微笑んだ。

「いいのね?」


お母さんが少し心配そうに言ってきた。


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