天国に行っても[大幅変更中]
ずっとずっと病院の中で生活してて。


学校にも行けてなくて。


高校まで行けた私がどんなに幸せか思い知らされた気がした。


「…私さ、自分は死ぬなんてもう考えない。…生きるよ。精一杯、生きるの…」


生きる。


絶対に。


生き残ってみせる。


私は死なない。


簡単に死んでたまるものか。


「…そうか。それがいいよ。…さすが奈留だな。俺の自慢の彼女!!」


…え…自慢…の?


「…本当に?」


「え?」


「本当に、自慢の彼女…?」


私は泣きそうになるのをこらえながら言った。


すると翔はフッと笑って


「当たり前じゃん。奈留は俺の自慢の彼女だよ」


“自慢”だって。


自慢したいのは、私のほうなのに。


でも…嬉しい。


「…ありがとう」


やだな、また泣いちゃいそう。


そんな嬉しいこと言わないでよ…


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