【完】冷徹仮面王子と姫。
 ――あたしの顔は、完全に真っ青になっているだろう。



「苦手か?」


「血、血が………」



 苦手も苦手で、そのレベルは最強。


 ホラーとかも本当にだめで、中学の時に友達と見に行った際、あまりの頭痛に途中退場。


 アクションも、銃撃戦とかになったらもう見れなくなる。



「……及川が無理なら他のに変えるけど、どうする?」



 安堵。


 強いないところもまた、氷室君の優しさ。



 ディスクの取替えに、部屋の奥のほうへ進む氷室君。


 その時に見た、信じられない光景。



 ガラガラと、恐らくキャスター付きの棚が、壁だと思っていたところから出てきた。



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