【完】冷徹仮面王子と姫。
 あたしはなぜ、氷室君に恋しているの?


 氷室君のお母さんは、なぜあの質問を繰り返したのだろう?



 こんな状態であたしは、氷室君と付き合っていていいのだろうか。



 気持ちばかり持て余して、疑問のやりどころが全く分からず。


 何度も同じことばかり考えている。




 氷室君が冷たい、とか。



 そんなことで支配されているくらいでよかった。




「氷室君……」




 鳴り止まない近所の踏み切り。


 鼓動とシンクロする。



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