【完】冷徹仮面王子と姫。
 ――次の日の朝。


 今週の土曜日は学校は休み。


 部屋で一人考え込むのにおあつらえ向きの日過ぎて、なんと気が利くカレンダーだろうと皮肉にも感心した。



 避けていた答えと、向き合わないといけないと真剣に思った。


 ……別れること。



 混濁した感情のまま付き合うのは、あたしにも彼にもよくないことだと。


 どこを好きになったのかも分からず、自身なんて欠片もない状態で。


 決心まではできないけど、迷ってる。


 やられるまえにやれと、言うでしょう?



 振られてしまう前にあたしから、なんて。


 そんなことも頭の片隅に存在しつつ。



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