【完】冷徹仮面王子と姫。
唇を歪め、テーブルに視線を移す。
…僅かにそのテーブルから、焦点はずれている。
ゆっくりと瞼を閉じる。
本当は―――…
現実ではここには居ない人の姿が、浮かんでくる。
あの時飛び退きそうになったのは。
自分の行動に驚いて、飛び退きそうになったのは――――――
俺、女嫌いのはずだったんだけど。
あいつだけは、何か特別なものがある気が、した。
名前しか知らなかったのに告白を受け入れてしまったのも、きっとそのせいで。
…僅かにそのテーブルから、焦点はずれている。
ゆっくりと瞼を閉じる。
本当は―――…
現実ではここには居ない人の姿が、浮かんでくる。
あの時飛び退きそうになったのは。
自分の行動に驚いて、飛び退きそうになったのは――――――
俺、女嫌いのはずだったんだけど。
あいつだけは、何か特別なものがある気が、した。
名前しか知らなかったのに告白を受け入れてしまったのも、きっとそのせいで。