僕に舞い降りた天使
「沙希。明日は学校を休んでパーティーに参加しなさい」
「え?でも明日は私…っ!!」
「なんだ?逆らう気か?」
「…いいえ」
お母さんは私が6歳のときに死んだ。
もともと病気がちだったお母さん。
入院して、数週間後に亡くなった。
お父さんは1度も病院に来なかった。
仕事がちょうど軌道に乗り始めて、どうしても抜けられなかったって…。
お母さんが死んでから、私はお父さんのいいなり。
お父さんに逆らうことは許されない。
私の人生はお父さんのもの。
高校は市内でトップの私立高校。
その中でも常に上位にいなければ、家から1歩も出してもらえなかった。
お父さん…私は自分の好きなように生きていきたいよっ!!
そんな願いは言葉にすることさえ恐ろしかった。
だけど、私を救ってくれる人が現れた。