僕に舞い降りた天使



陽呂と別れてから、私は学校を休んだ。



行く気がしなかったし、婚約するなんて誰にも知られたくなかった。



婚約する相手は私より20歳近く年上の人だった。



私は普通に恋愛することさえ許されない。



なんでみんなと同じように”普通”を望んではいけないの?







「沙希。もう学校へ行かなくても良いぞ」



「え?」



「婚約するんだから、同居することになるだろう」



「え!?またそんな勝手に…!!」



「なんだ?文句があるのか?」



「…ない…です」



やだ…!!



婚約なんてしたくない!!



………。










私は決心した。




もうお父さんのいいなりにはならない。






< 113 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop