僕に舞い降りた天使
「わざわざ来てくれたのね…ありがとう」
おばさんはそう言って、墓に花を供えた。
「海からね、話しは聞いていたわ。中学生の子と付き合ってるって…最初聞いたときはびっくりしちゃった」
そう言って笑っているけど、少しさみしそうだった。
俺はだんだん不安になってきた。
俺を恨んではいないだろうか。
俺の顔なんて見たくはなかったんじゃないだろうか。
「あの…俺…」
「いいのよ。海が好きになった子に会えてうれしいわ」
え…?
「お葬式にも顔を出せなかったんでしょう?海が死んだのはあなたのせいじゃないわ」
おばさんは、俺の不安を全部溶かすように柔らかい口調で言った。
「でも…俺がいなかったら…」
「ふふ…海があなたを好きになった理由がわかるわ」
「え…?」