僕に舞い降りた天使
「俺が荒れ始めたきっかけは………」
中2の冬。
毎年親戚の家でみんなが集まって忘年会をする。
俺も毎年いとこ達と会えるのが楽しみだった。
「あれ?大翔、巧知らない?」
「知らなーい!探してくる?」
「じゃあお願い!」
「了解!」
もうすぐ帰るって言っといたのに、巧のやつどこ行ったんだよ。
ん?話し声?
よく聞こえない。
巧かな?
きっと聞かなければ良かったんだ。
そうしたら俺があんな風に荒れることもなかった。
俺と海が出会うこともなかった。
海が…死ぬこともなかった。