僕に舞い降りた天使
「佐伯 海。俺の4歳年上。出会ったのは中3、俺が荒れてるときだった」
海との出会いは漠然とした俺の毎日に光が差したようだった。
「俺がタバコとか酒とか…荒れてた理由。話したことなかったよな?」
「うん…話してくれる?」
いつも穏やかな母さん。
今はいつもより優しい声をしてる。
「中2の冬。親戚との忘年会のときにおばさん達が話してるのを聞いた。
……………俺は、
父さんと母さんの子供じゃないんだよね?」
目を見開いている葵と巧。
父さんと母さんも驚いてはいるけど、落ち着いてる。
「いつか話さなくてはいけないと思っていた…」
父さんがゆっくり話しはじめた。
「17年前…俺達は大翔を養子として山岡家に迎えた」