僕に舞い降りた天使


「はぁっ…どこ…!?」


「沙希!!こっち!!」


10分走りっぱなしのあたしは呼吸するのがやっと。


久しぶりにこんなに走った。


「ひろっと、は!?」


「あそこ」




彩加が指指したほうには殴り合ってる大翔と裕也君の姿があった。




「なにやってるの!?早く止めなきゃっ!!」


「待って」


飛び出したいあたしを止める彩加。


「なに!?」



「思う存分やらせてあげようよ」


「え?でも…!!」



「男にはさ、言葉が邪魔な時もあるんだよ」



言葉が邪魔な時…。



「…わかった」









あたしと彩加は殴り合う2人を何も言わずにただ見つめていた。




< 172 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop