僕に舞い降りた天使
強くなるって言った。
沙希を守るって言った。
それは嘘じゃなくて、お父さんのことや元カレのことで苦しんでいたお前をもう泣かせたくなかったんだ。
それが俺がお前のためにできることだと思ってたんだ。
だけど、そんなのカッコつけてただけだ。
本当は怖かった。
また誰かを愛してしまったら、失ったときのあの苦しみをまた味わうことになる。
もうあんな思いはしたくなくて…。
逃げないって決めたくせに、あの怖さからまた逃げようとしてたんだ。
「情けねぇ…」
ごめん沙希…。
どうしたらいいかわかんねぇよ。