僕に舞い降りた天使



沙希の言った言葉が頭の中でぐるぐるぐるぐる…。



ただ好きなだけ…か。



答えはもう出ていて、それに向かって進んでいく勇気がない。



それとは違う気がしていた。



迷っていたいといっても、その理由がわからない。



だけど、もうわかった。



結局俺は自分自身の気持ちから逃げていた。



海も沙希も、一緒にしてしまっていたんだ。



海は海。



沙希は沙希。



そう割り切ることがどうしてもできなかった。



俺は、今のままでもいいんじゃないか。



なんて言い訳考えて、沙希への返事を先伸ばしにしてただけだ。



関係が変わることで、運命も変わる。



海がそうだったように。



怖かった。



たぶん、それが答え。




< 192 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop