僕に舞い降りた天使
俺は後ろから沙希を力いっぱい抱きしめた。
「大翔!?」
俺の腕から逃れようと沙希が必死に抵抗する。
「離してっ…!」
「離さない」
「ふざけないでっ」
「いなくなんなっ!!」
沙希は俺の声に驚いたのか、抵抗をやめた。
「大翔………」
「頼むから………俺の前から、いなくなんないで」
俺の精一杯の抵抗だった。
もう誰もいなくならないで。
俺を一人にしないで。
もう、お前がいないと生きていけないんだ。