僕に舞い降りた天使
沙希が理由を告げずに、俺の前から消えた日。
俺はまた海が死んだ時のようになりかけた。
やる気も生きる気力もなくなりそうだった。
だけど、裕也はそんな俺に
『また同じことを繰り返すのかよ!?』
裕也が本気で俺に怒ったのは2回目。
裕也がいなかったら、俺は海が残したものも沙希が教えてくれたことも、何もかも失うところだった。
俺はたくさんの人に支えられているんだって、改めて気付かされた。
裕也と俺は公園のベンチに座り、缶コーヒーを飲んだ。
もう春だ。