僕に舞い降りた天使
そう。
俺の隣にいる沙希の頬にはなぜか涙が…。
意味がわからない。
さっきまで普通にばかみたいに笑ってたのに。
俺なんかしたかよ?
「ひっく…うぅ…」
「どーした?」
沙希は首を横に振る。
「なんでもないわけないだろ」
沙希はただ首を横に振るだけだ。
これでは話にならないと思い、近くの公園に沙希を連れてった。
公園のベンチに腰掛ける。
女が泣いてる時ってどーすればいいんだ?
1人になりたかったりするか?
……。
「…ちょっと待ってろよ」
どうすればいいかわからないので、なんか買ってくる間に泣きやんでてくれればなぁという甘い考えの俺。
今は5月とはいえ夜はまだ少し肌寒い。
あったかいココアとコーヒーを買って沙希がいるベンチに戻った。
俺の考えは本当に甘かったらしく、まだ泣いている沙希。
どーすりゃいーんだ…。
とりあえずココアを渡し、俺はコーヒーを1口だけ飲んだ。