僕に舞い降りた天使


勉強会だったはずなのに結局最後はトランプしたり、ゲームしたり…。


まぁ、困るのはあのばかだけなんだけどな。








「今日は楽しかったねー!!」


「そーだなー」


沙希と俺は一緒の部屋だから、寝る前に少しだけ話しするのが日課になった。


「大翔はさぁ・・・彼女作んないの?」


前に裕也にも同じこと聞かれた気がする。


「作ろうと思ってできるもんじゃねぇだろ」


「えー?でも大翔のこと好きって子いっぱいいるじゃん!!」


「俺が好きになんなかったら意味ねぇだろ」


「まーそーだけど」


「お前だって同じだろ?告白全部断ってんじゃん」


「私はっ…そーだね」





いきなり声のトーンが変わった。


「…好きなやついんの?」


「よくわかんないの。失くした記憶の中に好きな人がいるような気がして…」


「そっか。まぁ無理に思いださなくてもいんじゃね?ゆっくりで」


「うん…ありがと。おやすみ」


「おやすみ」


沙希は何かを隠している。


俺はこの時直感でそう思った。



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