僕に舞い降りた天使


「昨日はごめんね…あたし関係ないのに、聞かれたくないことだったんだよね?」


「あー…や、俺も悪かった。ごめんな」


「ううん…ちょっと怖かったけど」


「ごめん、俺昨日はホントなんか自分でもよくわかんないけど、ばかだったっていうか、なにやってんだって感じで…」


「んー…こんなこと言ったらあれかもしれないけど、ちょっとドキドキしちゃった」


「へ?」


いきなりなんだよ。


「だって髪濡れてるし、上半身裸だし、声低いし、それから…」


「わぁー!なんか恥ずいっ!!それ以上言うな!!」


「ふふっ…今日は大翔が顔赤いよ?」


「見んな」


「もしかして照れてる?かわいーっ!!」


「うるせぇ」


「へへっ」


変なやつ。


「てか待ち合わせ10時だろ?こんなのんびりで大丈夫かよ」


「え!今何時!?」


「9時20分」


「うっそーーー!!!間に合わないよっ」


「がんば~」





とりあえず謝れて良かった。


だけど、ふと思ったんだ。


俺はいつまで本当のことを隠すんだろうかって…。



< 60 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop