僕に舞い降りた天使


「…あ。大翔、それ取って」


「…ん」


「「……」」


あれから沙希とは必要最低限話してない。


何となく気まずい雰囲気が流れてて話すに話せない。


「あー!!もうなんなんだよ!!俺らがイチャついてる間に何があったんだよ!?」


「…別に」


「あはっ。なんにもないよー」


なんだその作り笑い。


キモすぎだっつの。


「大翔!ちょっと来いよ」


「……」


「彩加そっち頼むな」


「りょーかい☆」









俺は裕也に半ば無理やり連れられて、海の近くまで来ていた。


「はぁ…何があったんだよ」


「…沙希に、大翔は心を開いてないって言われた」


「!!……で?」


「3年前に…大好きな女が死んだって言った」


「そか…それであんな感じなわけ?」


「ん。言わなきゃ良かったかもな」


「”あのこと”は言ってないんだ?」


「…言えねぇよ」



< 81 / 224 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop