僕に舞い降りた天使
実は、明後日は裕也の誕生日。
彩加に聞いたら、いとこと一緒に裕也の誕生日プレゼントを選びに行ったらしい。
きっと裕也にしたら、彩加がくれたものならなんでも嬉しいって言うんだろうけど、一応大切な記念日だから裕也が1番喜ぶものをあげたいと思ったらしい。
裕也はきっと彩加のことで自分の誕生日忘れてんだろうし。
俺がこれを裕也に言えば、裕也は喜んで誕生日を待つんだろうけど、そうすると彩加の計画がバレてしまうわけで…。
どーすっかなぁ。
「裕也君…」
沙希?
「沙希ちゃん…?」
「彩加は裕也君以外の誰かを好きになったりしないよ」
「沙希ちゃん…」
「裕也君が1番わかってるんじゃ…」
「わかってるよっ!!!」
沙希の肩が少し震えた。
「わかってる…。わかってるけど不安なんだっ!!」
「裕也君?」
「そっか…。沙希ちゃんは、彩加と付き合ってる俺しか知らないもんね」
「え?」
「俺、彩加と付き合って半年になるんだ」
もうそんなになるのか…。
「彩加の前に付き合ってた子とは、1か月も持たなかった」
「え…?」