君への日記
7月22日 水曜日


返事なら何日でも何週間でも待つつもりだったのに

思いのほか
君からの返事は早かった。

部活のあと、隣の公園でブランコに乗っている私の名前を
君は遠くから思い切り大きな声で呼んだ。

一瞬ビクッとして
私は思わず立ち上がった。

そんな私を見て君は少し笑ってから
すぐに真剣な表情になった




車の音も風の音も蝉の鳴き声も
何もかもが聞こえなくなって、私の頭の中に響くのは

君の声だけ。


必死に何かをこらえながら
私はうつむいたまま顔を上げることができなかった。

今、顔をあげたら
君が目の前に立っている。

今、君を見たら
こらえた何かが溢れ出す。


家に帰り、何も言わず自分の部屋に入った。

出したくなかった涙が
頬をつたった。


君からの返事は






「ごめん」





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