私と彼
私のトントンが“一番”?

他のヒトにもトントンをしてもらったことがあるってこと?

諒の言葉に私の手が止まる

私だけが知ってる、落ち込んだ諒を励ます方法なのに…

諒「綾?どした?」

『え?あ、何でもない
私もう行かなきゃ!片付けとかあるし』

急いで諒から離れ、無理矢理いつもの表情を作り、視線をそらしながら早口で話す

そうしないと泣きそうだ…

諒「綾?本当に何でもない?」

諒の問掛けに思わず身が強ばる

『え…な、なんで?』

諒「昔から綾はなんかあると早口になるから」

『本当になんもないよ?久しぶりにトントンなんてしたから恥ずかしくなっちゃって…
それよりもう戻ろう?』

諒「ならいいんだ
じゃ戻るか~急に消えたから先輩達怒ってるかもな」



< 37 / 60 >

この作品をシェア

pagetop