続†素顔の先輩と甘い休息
「ほら、中入るぞ?」
匠先輩は私の荷物を片手に持ち、私の手を握る。
「あっ…でもまだ荷物が…」
私は車のトランクの方に目を向けた。
「あとで、日向が運ぶから大丈夫だよ。翠央もこれからバイトなんだから、準備しねぇとな。」
そう言って、スタスタと匠先輩は歩き始めた。
日向さんに任せるなんて…申し訳ないよ…。
“すいません…”とお辞儀をすると、日向さんは“お任せ下さい。”と爽やかな笑顔で微笑み返してくれた。