続†素顔の先輩と甘い休息
時間が一瞬止まったかのような…そんな感覚がして…
頭の中が真っ白になる。
匠先輩のお父さんとお母さんが亡くなってたなんて…。
驚きのあまり、私は声が出てこない…。
「俺は、二人が死んだ後、しばらく施設にいたんだけど……その時、俺に手を差し伸べてくれたのが…今の父さんなんだ…。」
匠先輩は、その頃のことを詳しく話してくれた。
お母さんは、もともと体が丈夫な方ではなく、この写真を撮って1年ほど経った頃に亡くなってしまったこと…
お父さんは…、お母さんが亡くなった後、毎日休みなく働いて…疲れていても匠先輩には、そんな素振りを見せず笑顔でいてくれていたけれど……
病気で、先輩が10歳の頃に亡くなってしまった…ということを…。