続†素顔の先輩と甘い休息
ドキッ……
耳元で囁かれた言葉が心拍数を一気に上げていく。
匠先輩のその言葉だけで、既にドキドキしちゃってるよ……私。
とりあえず、夏の日差しを避けながらゆっくりと木陰を歩き始めたものの…
「ここって、色んなショップやレストラン、水族館もあるから敷地が広いよなぁ…。翠央はどこに行きたい?」
爽やかな笑顔で聞いてくれる先輩に対して、すぐに声が出せないほど緊張してしまっていた。
「えっと……」
やっと出せた言葉も見事に裏返ってしまい、慌てて口を閉じて先輩を見ると、優しく微笑んでくれていた。