続†素顔の先輩と甘い休息
よ…よ〜し…
“おめでとうございます”って、ちゃんと言って渡そう…。
頭の中で、ちょっとだけリハーサルをした。
「翠央?一体どうしたんだよ?何してんの…?」
匠先輩が不思議そうに聞きながら、背を向けている私の顔を覗き込もうと、動いた時……
私は再び先輩の方へと体を向けた。
もちろん、ドキドキは最高潮…。
急に振り返ったせいで、少し驚いている先輩に、私は後ろに隠して持っていたケースを素早く前に出した。
「せせ…先輩、おたっ…お誕生日、おめでとうござっ…います…!」