続†素顔の先輩と甘い休息
“コンコン”
授業が始まるまで、あと15分ほどになった頃…
扉を叩く音が響いた。
一瞬……、ほんの一瞬だけ頭の中に沖依君が過ってしまい、顔が強張る。
「昨日の奴じゃねぇから大丈夫。あれは100%留羽だから。」
すぐに私の表情が変わったのを察した先輩が頭を何度も撫でてくれた。
その先輩の優しさが嬉しくて、頭を先輩の胸元にくっつけた。
それにしても……
留羽先輩だってピンとくる匠先輩には、脱帽しちゃう…。
扉を叩いただけで、分かっちゃうんだもんね…。