続†素顔の先輩と甘い休息
「ねぇ、翠央ちゃん。よかったら、俺のネクタイ貰ってくれる?ほら、卒業するわけだし、もう必要ないからさ…。」
留羽先輩は自分のネクタイを指で摘むとヒラヒラと揺らした。
私が留羽先輩のネクタイを貰ってもいいものなのかな…?
欲しがる女の子たちは、たくさんいる気がするけど…。
「あの……私でいいんでしょうか…?」
「うん!渡すなら、翠央ちゃんがいいなぁ…って思ってたから。」
留羽先輩がニッコリと笑いながら、ネクタイを緩めていると……
「留羽。俺が居ねぇからって勝手なことしてんじゃねぇよ。」
怒りを含んだ声が突然聞こえてきた。