続†素顔の先輩と甘い休息
ふと視線を上げると、先輩はソファーから立ち上がっていた。


「翠央に“ありがとう”って言ってもらえるほどのこと……したわけじゃねぇんだけどな…。」


匠先輩は頬に触れながら、私に視線をあわせるように屈む。


「そそ……そんなことないですっ!私…嬉しかったです…!“ありがとう”っていう言葉じゃ……何だか足りないくらいで……」


もっと……
嬉しいっていう気持ちを先輩に伝えられたらいいのに…


なかなか言葉が浮かんでこないよ……。



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