愛しき子供(きみ)へ
じゅり『僕の心にはずっとずっと、あいちゃんがいた。

あいちゃんが僕の側から居なくなって‥‥‥

何度も心の中から消そうって思った。

でも‥あかんかった‥‥‥

僕の心にはやっぱり、あいちゃんが居て‥‥‥』

じゅりは、心の中のまとまりきらない感情を
話しはじめた。

五年前、東京に行くという私を引き止めなかったこと‥

引き止めなかったのは、私のためを思っての事だったけれど、
苦しくて辛くて寂しかったことを、

私が独りで泣いていたらどうしよう。と思うけれど、自分以外の他の誰かの前では泣いてほしくないと願っていたこと、

幸せになってほしいと願う反面‥‥‥
幸せにするなら僕が‥‥‥と思っていたこと、

メールがくる度に一喜一憂していたことを、

そして、私が泣きそうな顔をして夢に現れたことを

好きで好きで気づいたら新幹線に飛び乗っていたことを‥‥‥‥

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