愛しき子供(きみ)へ
私は、じゅりが扉を開いたことなど、全く気づかずにピアノを引き続ける
ずっとずっと超えられなかった壁を乗り越えたように‥

ピアノに魅せられたかのように‥‥‥‥

引き続ける

愛子『ハァ‥‥‥
もうちょいだったのに‥‥‥‥残念』

今度は違う箇所でつまづいてしまい演奏を止めた私。

‐ガタ‥‥‥‐


愛子『えっ…あっ… 』

じゅりに気づき驚く

じゅり『あっ…その

その曲!ドラマのですよね?!』

愛子『うんうん!知ってる?』

じゅり『知ってます!僕その曲好きなんです』

愛子『この曲いいよね!』

じゅり『この曲弾いてる人、始めて会いました!この曲、難しくないですか?』

愛子『そうなんよ…めっちゃ難しくて無理って言われたんやけど…

どうしても弾きたくて…
もうすぐ発表会やのに…まだ完成出来てなくて……』

じゅり『発表会はいつですか?』

愛子『再来月』

じゅり『じゃ~それまで、またここで弾きますか?

また聴きに来ていいですか?』

…戸惑う愛子…

愛子『うん………』
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