カレの弟
それから何をしたかも分からないうちにお昼休みになっていた。


さっきから考えてる事は、亮司はわたしに弟がいるなんて一言も言った事がないこと。

亮司の家に出入りしているのに、弟の存在なんてないこと。

それと、昨日の亮司の不安げな顔の意味…。


わたしに弟の存在を隠さなければいけない理由が、全くわからずに悶々としたまま昼食を相談室で摂っていた。


その時、相談室のドアが
ノックされた――…。



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