カレの弟
「……凪?」


「あっ、え?ごめん、なに?」


「どうしたの?さっきからボーッとしてるよ?」


「そっそう?ちょっと疲れてるのかな…?」


「そう…?凪さ…流伊と会った?」


流伊くんの名前が出た途端ほんの1時間前の出来事が思い出されて、体が熱くなるのが分かった。

「…あ、あぁ~会ったよ。亮司に弟がいたなんて知らなかったよ~!何で教えてくれなかったの~?」

努めて明るく振る舞うことで、自分の動揺を隠した。


それでも亮司は何だか深刻な顔をしていた。


「流伊には気をつけてほしい。」

そう言った後、亮司は流伊くんのことを話しはじめた。



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