カレの弟
何度俺達が注意しても、流伊は聞く耳をもたなかった。

俺は後から知ったんだけど、両親は流伊に賃貸マンションを与えて流伊を見て見ぬふりするようになった。

どんどん派手になっていく外見や、別人のような人格になっていく流伊を両親は、次第に疎ましく思うようになっていったのかもしれない。


俺はそれを知ってから、何度も流伊を訪ねて行ったけど、いつもガラの悪い奴らがいてさ…流伊は話さえ聞いてくれなかった。


俺ももう疲れちゃってさ…。

仕方ないから放っておいたんだ。

そしたらある日突然、家に帰ってきて親に言うんだ。

「俺S高にいくから。とりあえず家庭教師をつけてくれ。」

って。

びっくりしたよ。

中学もまともに行ってない奴が、何言ってるんだって最初は親も反対したけど、流伊が折れず粘ったんだ。



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