カレの弟
「それについては謝る。ごめんな、凪…。でも、理由を聞いてほしい。凪にも関係あることなんだ。」


わたしにも…?
もう、わけわからない…。


軽いパニックに泣きそうになりながらも、俯き加減で喋る亮司をじっと見つめて、わたしは亮司が言葉を紡ぐのを待った。



「まず、流伊と凪は学校で会ったのが初対面じゃないはずだ。」


「どういうこと?わたし、流伊くんに以前会ってるの…?」


……わたし、覚えてない……。

でも確かに、流伊くんは、相談室に初めてきた時に覚えてないかって聞いてきたような…。



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