いっぺん死んでみる?~スケベの季節~
「だって……晴香ちゃんは……
 僕が高級取りだから……付き合ってくれてる……
 わけじゃ……ないんでしょ?」

 晴香の唇に、クビ筋に。

 守は甘く、切なく口づける。

「ん……もう!
 ……それは……そうだけどっ……!」

 とうとう守に、耳を甘がみされて。

 思わず晴香が「あ……」なんて喘ぐと。

 守は晴香に囁いた。

「やば……
 そんな可愛い声を聞いたら、僕……
 完全にスイッチ入っちゃったよ……
 ベッドもあることだし……続き、最後までヤっていい?」

 さっきよりも激しくなって来た、キスの雨に。

 守が本気だというコトが判って、晴香は真っ青になった。

「何言ってんのよ、お莫迦~~っ!」

「……晴香ちゃんは、僕に抱かれるの、嫌いだっけ?」

「キライじゃないけどっ!
 ここは、どこだと思ってるのよ!
 いくら、個室だって言っても、病院なのよ!
 守の部屋や、ホテルじゃなくて、病室なのっ!
 お医者さんや看護師さんがいつ来るかわからないでしょうが~~!」
 
 
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