ストロベリーケイク
 「百花さん、やっと落ち着きましたねー。
 ランチの時間は忙しいですよね。」

今は16時。ランチタイムも終わり、少し落ち着いてきたので他のバイトの人達と話す余裕が出てきた。

 「そーだよねー。あたし今日朝からだったから17時迄で終わりなんだ!」

今日は、バイトは17時迄で、その後はタカシとデートの予定。
今日は土曜日だけど、タカシは夕方まで仕事らしい。何時に終わるか判らないけど、電話がくるはずだからそれまでは課題をしていようかな。

 「百花さんデートですか?!」

 この人は、最近入ってきた男の子。
 名前は、徳川くん。下の名前は判らない。
 大学生で、あたしの1コ下らしい。身長は高くて、顔もかっこよいと思う。
きっとモテるんだろうな。まぁ、あたしは年下に興味がないんだけど・・・。

 「え、うん、デートなの。でも時間あるから、家で課題でもしてるよ。」
 「じゃぁ、オレも彼氏さん来るまで待ってましょうか?」

 どうやら徳川くんも、夕方あがりらしい。

 「あ、大丈夫!!ひとり大好きだから!」
 実際、映画も一人で観に行くタイプ。
 「・・そーですかぁ。。」

 徳川くんテンション下がった様な?
まぁ、いいや。

 今まで混んでたから、お店の細かいところをキレイに片付け、中のお手伝いをする。
メインはオーダーを取ったりする表の仕事だが、時間があれば、中の片付けなども手伝う


 「お店落ち着いてきたんで、あっちは徳川くん達に任せますね。」
 中にも何人かスタッフが居る。あたしは、洗い物をしている松本さんに話しかけた。

 「悪いね、百花ちゃん」

 松本さんは、28歳。
 いかにも「おしゃれ」って感じの、大人な男の人。髭とか生えちゃってさ。
ちょっと髪も長い感じ。顔のパーツはハッキリしてるって感じじゃないんだけど、髭と長い髪のせいか、野性的って感じ?

< 3 / 7 >

この作品をシェア

pagetop