君の世界の壊し方
「どう?シロウサギさん。気に入った?」
気に入ったって言ったら確実に一生このままですよね。
夢なら覚めなくていいから
夢だという確信をください。
「ねえ、不思議の国のアリスって知ってる?」
「……………はい」
少し諦め口調。
とりあえず状況把握。把握。
「そのアリスは、夢で終わったわよね。」
「………………はい。」
「実は、二代目のアリスがいて、そのアリスはシロウサギを捕まえたの。」
………二代目?
私は三代目って言ってたから
私のいっこ前のシロウサギ…
「…そのシロウサギは…?」
「アリスに殺された。」
「―――っ!!」
「何故かは知らないけど、トランプ兵が見つけた時には血まみれのアリスと、倒れたシロウサギがいたわ。」
…落ち着いたはずの心臓が速まっていく。
訂正。やっぱすぐ覚めて…!
「アリスは言ったわ…"次はシロウサギが鬼よ"」
「………それで?」
「トランプ兵に撃たれて、アリスは死んだわ。」
「おわり…?」
「いえ、まだ、三代目がいたの。」
女の人の目は、最初に見た時より暗くて、悲しそうだった。
「アリスは、二代目よりも酷くて、周りの人達…一般人を殺してしまうの。
あなたが見た時のように」
「…………」
ザク、ザク、と音がして、そこに近寄っ