君の世界の壊し方




ザクッ



「…………ん?」

コンビニに行くまでの道、
何かを切り刻む音がした。
大きい肉を切るような音。

牛とか…鳥とか?

「料理屋さん…?」

そういえばここら辺に
中華料理店があった気が…。

「まあ…気にしなくていっか」

一人言を呟きながらも
コンビニにまっすぐ進んでいった。





―――――チリンチリン

「ありがとうございましたぁ」



コンビニでお目当てのものを買って帰宅。
店員の力なさそうな声が耳に残る。


買ったのはお姉ちゃんに頼まれたものと、あと懐中電灯。

お母さんが「お父さんが仕事場にもってっちゃった」と言っていたのを思い出したから。

お父さんが仕事場にもってっちゃったってわざわざ言うって事は多分、当分持って帰ってこないのだろう。

小さめの懐中電灯を買って
おく事にした。





私は
懐中電灯とミルクティーを片手に自宅への道を進んでいった。
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